しごと日記Q&A編

  いつも新聞の題字(1面右上)が内側になるよう折ってポストに入れてもらっていますが、題字が表になるように折った方が良いのではないでしょうか?
(2023年10月号掲載)

  10月に入りました。
  おととい9月29日は旧暦(太陰太陽暦)の8月15日でした。旧暦のこの日の夜に見える月は「中秋の名月」と呼ばれます。読者の皆さんのお宅からはどんな月が見えたのでしょうか(原稿を書いているのは、じつは9月20日なのです・・・)。

  よく知られた話ですが、地球上の我々からは、いつも月の同じ面ばかりが見えていて、月の裏側の面は地上から見ることができないのだそうです。月のうさぎも休みなしで餅つきをしているということになるのでしょうか。そう考えると、何だか可愛そうな気もしてきます。この、我々から見えている表側が月の「顔」ということになるのでしょうか。

  新聞で言えば、1ページ目(1面)の上半部、「朝日新聞」、「◯◯新聞」など、新聞の「題字」のある面が「顔」と言えるでしょう。
  通常、人から人へ「モノ」の受け渡しをする場合、表側が見えるように渡すのが一般的でしょう。書類の束もわざわざ背表紙を上にして手渡しすることはありません。新聞だって、ポストを覗いたときに題字の部分が見える状態で届いていたほうが見映えも良いのでしょうが、実際には、ほとんどのスタッフが題字の部分が内側になるように折り畳んで新聞をお届けしています。

  新聞を配達する際、ポストの裏側から飛び出したバネや針金に、スタッフも気づかないうちに引っかかって破れてしまったり、ポストの底に溜まった雨水で濡れてしまったりということがあります。そういった破損で新聞の「顔」が台無しになったり、その日のトップニュースが読みづらくなったりということがないように、大事な「顔」の部分を内側に折りたたんでお届けしています。

  ポストから取り出した新聞を開くとき、「ああ、このことか」と、思い出していただければと思います。

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