しごと日記Q&A編

  台風のシーズン到来ですね。新聞のビニールラッピングは助かりますが準備が大変ですか?
(2018年9月号掲載)

  暑かった夏も終わり、朝夕は随分と過ごしやすくなってきました。今年の夏は暑かったわりには、東京ではいわゆるゲリラ豪雨のような激しい夕立が少なかったような気がします。まるであまりの暑さに雲まで蒸発してしまったかのような夏でした。

  さて、これから台風の季節です。東京では毎年それほど大きな被害が出ることはないのですが、それでもやはり警戒は必要です。

  台風の風よりも、それに伴った大雨の影響を受けやすいのが新聞配達の仕事です。雨天時にビニールで新聞をラッピングすることを、略して『雨ビ』と呼んでいますが、『雨ビ』事情もこの数年でずいぶん様変わりしました。ここ10年程の間に、専用の機械の性能が随分と向上し、1分間にラッピングできる部数は倍近くになりましたし、その機械を数台導入しているASAが多くなりました。
  かつては雨が降ると、ASAに一台しかない『雨ビ』の機械の前に、皆が配給待ちの行列のように並んでいました。順番が待ちきれずに、雨日を施さないまま配達に出発し、一軒ずつ現地(読者宅のポストの前)で、手入れ用のビニール袋に封入しながら配達したベテランスタッフもいたものですが、そういうのも今は昔の光景です。

  雨の日に配達準備にかかる時間も短縮されましたが、良い面ばかりではありません。特に、最近入社してきた新人君はすぐに『雨ビ』に頼ってしまう傾向が強いようです。いつも『雨ビ』に頼って配達していると、読者宅のポストの形や状態(例えば雨水が入り込んで内側が水浸しになりやすいポストや、ばねや留め金が壊れてしまっているポストなど)に無頓着になります。
  ポストの形状を気にしなくても配達ができるのは、『雨ビ』の良い点です。ただ、配達途中の急な土砂降りや、逆に霧雨のような『雨ビ』にするかどうか迷ってしまうような場合には、一軒一軒のポストに合わせた臨機応変の対応が求められます。機械に頼るのか、自分の腕(技術)を信じるのかということでしょうか。
  日頃から新人君の雨ビ一辺倒の配達が気になっている先輩スタッフは、配達中に急な雨に見舞われた時、自分のことよりも新人君の配達のほうが心配になることもあるようです。

  台風シーズン直前、いま一度ポストの点検、修理をしていただけると助かります。

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