しごと日記Q&A編

  「しごと日記」を書いている人の話を教えてください。
(2017年12月号掲載)

  早いものでもう12月です。毎年この12月号では、一年のうちでASAが一番忙しくなる年末年始の模様をご紹介することが多いのですが、毎年そういう話ばかりではつまらないので、今回は私が新人時代に経験した出来事をご紹介したいと思います。

  私は、もう20年ほど前、当時グループ店舗の一つであった八王子市内のASAで働き始めました。当時まだオープンしたばかりの販売店で、店長の他は長老みたいな年配の超ベテランスタッフが一人いるだけで、あとはみな当時の私と同じ20代前半の新人君ばかりという『若いお店』でした。

  12月に入ってすぐ、長老が「A君(私のこと)、△丁目の◯◯さんは、毎年必ず元旦の新聞配達の時に、表のポストに『新聞屋さんへ』ってお年玉袋を貼り付けといてくれるから、配達時には注意しときなよ」と教えてくれました。まさかこの年になってお年玉を、しかも配達先のお客様からいただけるなんて!!入社して半年、頑張ってきた甲斐があったなあ、なんて感動したものでした。
  いつもの月より早めに始まる12月分の集金の際にも、そのお客様の前では、いやらしい位の笑顔でやけに丁寧にあいさつしたものでした。「お年玉袋の中身はいくら位なのかな?」なんてスケベ心も出しつつ、お正月が近づいてくるにつれて期待は高まっていきます。

  しかし、クリスマスが過ぎ、暮れも押し迫ったある日、そのお客様からASAに電話があったのです。「年末から年明けまで旅行で出かけるので新聞配達を休止して、5日の朝刊配達時にまとめて届けて下さい」と。
  あああ、お取り置き……。もはやお正月にお宅のポストに近づく機会さえ無くなってしまいました。入社して初めてのお正月、ただでさえチラシが分厚くて重たい新聞がさらに重く感じられた元旦の配達でした。

  そんな体験から20年。なんとか頑張り続けています。いまの新人君たちも、大変なお正月の配達を無事乗り切って、来年もさらなる活躍してほしいものだと期待しています。
  今年も一年間ご愛読ありがとうございました。

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