しごと日記Q&A編

  初めて上京した新人さん、一人暮らしはどうですか?
(2015年6月号掲載)

  この春、仲間入りした新人君も配達、集金を経験して仕事にも慣れてきたのでしょうか、上京当時と比べると表情にもだいぶ余裕が出てきたようです。とはいえ、上京して初めての一人暮らし、実家にいた頃とは勝手が違うようです。

  ひと昔前、店長やベテランの先輩社員が入社してきた頃は、鞄一つで上京してきた人も多く、毎月の給料でテレビ、洗濯機、冷蔵庫……と一つずつ買い揃えていったものです。また、先輩たちが買い替えたり、引っ越したりする際にお下がりをもらえる場合もありました。ある先輩社員は、洗濯機を手に入れるまで毎晩、入浴時に体と一緒に下着も手洗いしていたそうです。

  新人君たちの中でも就職や進学で以前に一人暮らしをしたことのある「経験者」は、冷蔵庫や洗濯機を持っているのですが、時代でしょうか、最近では「一人暮らし初心者」でもはじめから一通りの家電を揃える人が増えてきました。
  また、最初から家具家電を一揃い備えているアパートも増えてきて、そういう物件に住んでいる新人君もいます。以前より一人暮らしを始めやすい環境ではあるようです。

  ただし、家電が揃っても、まだまだ「使いこなす」といえるレベルではないようです。
  深夜に出かけて朝刊配達をして明け方帰宅。お昼に起き出して夕刊の配達と集金、夜帰宅してそのまま睡眠……という生活では、どのタイミングで洗濯機をまわせばいいかわからなくなる時もあります。朝刊配達の後だとまだ早すぎるし、夜帰宅してからだと遅すぎるし……隣近所に気を使ってタイミングを逃すうちに洗濯物が山となって、自宅では間に合わずにコインランドリーに駆け込む事になります。
  これからの季節は暑さで汗をかき、雨にも降られますから、春先までのように何とかごまかせるということはありません。何枚も下着や靴下を買い増し続けるわけにもいきませんから、きちんと洗濯できているかどうかは、初めての一人暮らしに新人君が馴染めているかどうかの大事な目安になります。

▲上へ


しごと日記 目次へ 前へ  次へ