小さな散歩道

宝来公園 (大田区田園調布3-31-1)


駅から放射線状に広がるイチョウ並木

園内は正面入口から石段で降りていく構造

武蔵野の面影を残した自然豊かな公園空間

公園内には子ども用の遊具や藤棚もある

池の中の島にもキショウブが群生している

 東急東横線・東急目黒線田園調布駅から徒歩5分ほど。文字通り閑静な住宅街、というより高級住宅街といった方が正しいかもしれない、そんな住宅街の中にあるのが宝来公園だ。駅の西側出口、駅前から放射線状に伸びる道路のうち、左手にファーストフード店がある、左斜め前方に向かう道を5分ほど行く。駅前から公園までは豪華な邸宅が両側に並ぶイチョウ並木になっていて、この歩道を歩くだけでも気持ちが良い。少し坂を登る感じで並木道をまっすぐ進んだ正面突き当りが公園入口だ。
 
  大田区のホームページによると、公園の前身は大正14年(1925)、武蔵野の旧景を保存し永く後世に残すために、田園調布会が街の一角の潮見台の地を広場としたのがはじまり。昭和9年(1934)、田園調布会から東京市に寄付され、造成整備の後、昭和19年(1944)「宝来公園」として開園したそうだ。名前の由来は、公園から100メートルほど先にある宝来山古墳から。この古墳は、多摩川に沿って広がる多摩川台公園の一角にあたる。もし余裕があればこちらまで足を延ばしてみるのもいいだろう。
 
  宝来公園は丘陵地の公園らしく園内に高低差があり、駅側から入ると石段を降りていくようになる。武蔵野の面影をしのばせる閑静な公園、と区のホームページにもあるように、ウメ、サクラ、ツバキ、サザンカ、クヌギ、シイなど約70種1500本の花や樹木が深緑の空間を造り出している。一般的な住宅地の公園に比べて樹木が鬱蒼と生い茂っているように感じるのは、この公園の歴史が古く、樹木も年輪を重ねているせいかもしれない。
 
  園内は散策路が巡り、噴水広場、梅林、子ども用の遊具や藤棚もある遊び場などもあり、全体的に整備されている感じがする。小さな子どもを連れた若いお父さんや、おじいさんとお孫さんという組み合わせが何組か、公園のベンチで休んだり、散歩を楽しんだりしていた。土地柄か、外国人の親子連れも見かけた。


公園内の池の周囲を、約300株のキショウブが飾る

  公園内の一番低いところに池があり、池周囲の約300株のキショウブがちょうど満開だ。池にはコイやカメ、カモもいて子どもたちの人気者になっていた。

(2017年6月掲載)  地図


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