小さな散歩道

豊田車両センター付近の跨線橋 (日野市東平山3丁目)

 
豊田車両センター近くの跨線橋


夕方になると車両が集まってくる

富士山の稜線がくっきり見える

豊田電車区公園

 豊田駅の南口を出て、線路沿いの道を西へ進む。豊田陸橋をくぐると、次第に農地が広がるのどかな雰囲気の一帯になってきた。この辺りは空も大変広く感じられて、なかなか気持ちがいい。道沿いのブルーベリー園の看板などを眺めながら進んでいくと、右手に中央線を跨(また)ぐ古びた跨線橋(歩道橋)が見えてきた。

  階段を上って橋の上に出てみると、橋の幅は結構狭く、お隣の豊田陸橋と比べると、随分こじんまりとした造りの橋だ。壁面にはサビなども目立つものの、周辺ののどかな雰囲気とも相まって、レトロな味を醸し出しているようにも思える。

  橋の上から西側を望むと、北側には中央線が走り、南側には複雑に枝分かれした線路が広大な豊田車両センターに向かって延びている。その先に視線をやると、西方に連なる山々の姿も見ることができる。なかなかいい見晴らしであり、ここはちょっとした眺望スポットといえるだろう。橋の頭上には送電線が走っており、高い鉄塔が多摩丘陵の緑に向かって連なっていた。

 

 

 

 

 

 

(左) 洗車機

  なお、この橋は鉄道ファンの撮影スポットとしても知られているようで、この日も数人が橋上から電車を撮影していた。また、東側を見下ろすと、南側の線路には電車の洗車機が設置されていた。このような珍しいものが近くで見られる場所というのもあまりないだろう。

 陽が傾いてくると、車庫である車両センターに向かう電車が増えてきた。本日の役目を終え、ゆっくりと車両センターに向かう電車の中には、普段あまり見かけることのない列車もあった。こうしたことも、鉄道ファンには嬉しいポイントだ。また西方を望むと、日中は雲に隠れていた富士山が右手にうっすらと姿を現してくれた。

  線路沿いの道を歩道橋を過ぎて西に進み、中原(なかっぱら)公園を左折すると、大通り沿いに豊田電車区公園がある。木々の間に小さな広場がある小規模公園だが、トイレやベンチも設置されていた。また、園内に掲げられた看板によると、1966年に460両収用の豊田電車区(現・豊田車両センター)が発足。用地は地元地権者の協力のもと、約10ヘクタールで、当時東洋一の規模を誇っていたという。所属が国鉄からJR東日本に変り、2011年現在780車両が収用可能で、ここに配置の車両には「ハトタ」(八王子支社と豊田)の略称が付けられている、と書かれていた。

  近隣の人々は身近に感じているであろうが、車両センターは大層な代物なのである。

(2021年7月掲載)  地図


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