小さな散歩道

日野図書館 (日野市日野本町7丁目)

 
(左) 町屋風のつくりの日野図書館  (右) 図書館の横に立つ高札所の模型と高札所・問屋場跡を示す石碑

 日野駅を降り、目の前の甲州街道を東へ8分ほど進んでいくと、左手に1階も2階も格子に覆われた風情ある江戸の町屋風建物が見えてきた。日野市に6分館ある図書館の一つ、日野市立日野図書館だ。ここは、かつて日野宿の中心地であり、問屋場(といやば 現在の役所)が置かれていた場所だ。
  図書館入口右手に「甲州街道日野宿・問屋場・高札場(こうさつば)跡」という石碑が建っている。高札場とは幕府や領主が決めたことを木の板札に書き、高く掲げたところをいう。


池田屋の階段を思わせる図書館の階段

近くの消防団の壁に飾られた八坂神社の祭礼の写真

  中に入ると、1階(422u)には各種新聞や雑誌、一般書が揃っており、多くの人たちが外の熱気を避けるように集っていた。館内では所々にうちわが置かれており、火照った体をなんとかクールダウンすることができた。

  階段を上って2階に上がると、正面には「日野宿子ども発見隊」の展示があり、町歩きの活動が写真などで紹介されている。こちらには新選組や甲州街道関連の資料コーナーが設けられており、約3,600点の資料を所蔵している。 さすがに新選組関連の書物は充実しており、ゆったりしたスペースでじっくりと時をさかのぼることができる。新選組ファンだったら、一日中過ごせてしまうのではないだろうか。

  日野市には町おこしに大きな役割を担っている「日野宿発見隊」という会がある。お年寄りを訪ね、昔の話を聞いて書き留めたり、史跡を訪ね歩いたり、古い写真を集めたり。活動は春と秋の年2回。参加者は年々増えている。この取組みを仕掛けたのが日野図書館だった。本を借りに来る人を待っているのではなく、自分たちから出向いていって市民と一緒になって「街のことを知ろう」と動き出した。10年前のことだ。
  この活動の中から生まれたのが「まちかど写真館」。古い写真をデジタル処理し、パネルにして、撮影された場所に展示した。「へェ、昔はこんな景色だったの」と評判になった。

  日野図書館の外壁にも、昭和20年撮影の移動図書館ひまわり号命名式のときの写真が貼ってあった。「撮影した年と場所を調べるのにいつも苦労しています」と同図書館分館長・石嶋日出男さん。石嶋さんは日野宿発見隊事務局でもある。

←スタンプラリー用に作った特大スタンプを手にする石嶋分館長

■日野図書館 (日野市日野本町7-5-14) 日野宿発見隊ウェブサイト

開館時間/10時〜19時(土曜・日曜・祝日〜17時)
休館日/月曜(祝日の場合は開館)・年末年始
駐車場/8台(※障がい者用1台含む)
問合せ/ TEL 042‐584‐0467

(2016年9月掲載)  地図


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