小さな散歩道

小便小僧の像 (豊田4丁目)


寒空に裸とはかわいそう

東京オリンピック大会記念と刻まれた石柱

ロータリーの池には金網が張ってある


ロータリーの中心に立つ小便小僧のブロンズ像

 豊田駅を南口に降り、レトロな商店街を抜けて2つ目の道を右折すると、住宅地の中に突如として奇妙なロータリーが現れる。この直径10メートルほどのロータリーからは5本の道が放射状に伸びており、ロータリーは5差路の中央に位置している。ロータリー内側は円形の池になっていて、池の真ん中から伸びる白い柱の上には、高さ約50センチほどの小便小僧のブロンズ像が建っていた。
  ロータリーには金網があり、中に立ち入ることはできないが、ロータリーの一角には「東京オリンピック大会記念」と書かれた小さな石柱があった。どういう経緯かは不明だが、1964年の東京オリンピックを記念して作られたもののようだ。

  池に近づいてみると、バサバサと音を立ててアオサギが飛び立っていった。水辺で休憩中のところを邪魔してしまったのだろうか、その後近くの民家の屋根にずっと留まっていた。池の中には鯉がおり、錦鯉や金色の鯉などが5匹ほど泳いでいた。この鯉たちは池の外周部を群れになってグルグルと回っており、その様子が何だか微笑ましい。


しばらく近くの屋根にいたアオサギ

  小便小僧の像からは水は出ていなかったが、外周部にある蛇口からはジャバジャバと水が注がれていた。ロータリーには「消防水利」の標識も立っていて、この池は防火用水としての役割も担っているようだ。ロータリーをしばらく観察していると、スズメなどの小鳥がよくやってくることに気付く。この日はふらりとやってきたカラフルな小鳥が、小便小僧の頭にちょこんと飛び乗ったりすることもあった。

  辺りは静かな住宅街であり、時折犬の散歩に訪れる近隣の人がいる程度で、人通りも多くはない。一体なぜここにロータリーが造られたのだろうか。

  駅前の商店街の入口付近には豊田地蔵尊がある。この地蔵尊は、豊田地区の戦没者の鎮魂と平和を願い、戦後に建てられたものだそうだ。祠の両脇に掲げられた「豊田地蔵尊」の提灯が印象的だ。小さな地蔵尊だが、地蔵尊右手には「身代わり地蔵さん」が建っており、説明には「体を撫でてあげて下さい」と書いてあった。

(2016年3月掲載)  地図


小さな散歩道 目次へ 前へ  次へ