小さな散歩道

三沢八幡神社 (日野市三沢3丁目)

 


後ろに本殿が見える


手水舎

 高幡不動駅を降り、多摩モノレール沿いを南下して、川崎街道を百草園方面に進む。程久保川に架かる三沢橋を渡り、京王動物園線のガードをくぐって街道を進むと、右手に「八幡神社入口」と書かれた石柱を目印に、坂道を登ると突き当たりに三沢八幡神社が鎮座している。

  創建年代は詳らかではないが、寛永16年(1639)高幡寄りの三沢村上郷に社殿を造営し、社領六石六斗のご朱印状を拝領。文化4年(1807)の再建時には仏具の一種、鰐口(わにぐち)が程久保村の氏子中より奉納されている。また、この神社は上郷の鎮守社でもあった。明治42年(1909)、中郷と下郷の神明社を合祀。現社殿は昭和53年(1978)に造立されたもの。

  突き当たりに堂々と建つ鳥居をくぐると、右手の高台には鮮やかな朱色が印象的な拝殿が構えていた。裏山の緑の中に朱色が大変よく映えており、周囲の植栽とのコントラストも美しい。拝殿前には獅子型の狛犬がおり、近くで見るとなかなか迫力のある表情をしていて、しばし見入ってしまう。また、拝殿奥の一段高い所には小さな本殿があり、横から見ると拝殿と本殿が小さな通路で繋がれている様子がよく分かる。

  境内の石垣前には趣きある手水舎(てみずや。あるいは、ちょうずや)があり、傍らの石垣脇からは水が勢いよく流れ出ていた。これは竹林などが茂る裏山からの湧き水であるらしい。境内右手は駐車場になっていて、社務所もある。一段下がったこの辺りから社殿を見上げてみると、石垣上には丸く刈り込まれた植栽が整然と配置されており、その上に建つ色鮮やかな社殿は、威厳を感じさせるほどの存在感がある。丘陵上に建てられていることもあり、どことなく立体的な構造を持った神社という印象を受ける。大きな神社ではないが、不思議な魅力のある神社だ。

 帰り際、三沢橋を渡っていると、上流側には京王動物園線が音を立てて走り、下流側には多摩モノレールがのんびりと走っていた。この辺りの川岸は遊歩道になっているので、こちらを散策していくのもいいだろう。

(2015年12月掲載)  地図


小さな散歩道 目次へ 前へ  次へ