小さな散歩道

夕やけ小やけふれあいの里 (八王子市上恩方町)

ふれあい館  中村雨紅を展示で紹介するホール

見晴台に続く遊歩道  童謡詩人・中村雨紅(うこう)は1897(明治30)年、現在の八王子市上恩方町で生まれた。 1920(大正12)年に発表された「夕焼小焼」は、上恩方の情景を詠ったものだ。 このエピソードにちなんだ「夕やけ小やけふれあいの里」は、屋内展示と、散策やキャンプなどの屋外遊びが充実した複合施設。 これからの時期、紅葉深まる山の景色を味わうことができる。
  園内の夕焼小焼館では、雨紅が教師をしながら童謡を創作していたことや人となりなどを展示で紹介する。 下恩方町生まれの写真家・前田真三の常設ギャラリーもある。
  同館から陣馬街道の向かい側までは橋がかかる。木製デッキを進んだ先のふれあい館は、ガラスの屋根と壁がモダンな印象だ。 11月7日まで、八王子市民の菊愛好家が丹精を込めた菊が並ぶ菊花展を開催している。
  このほか、夏季限定のキャンプ場、ポニーや小動物のいる「ふれあい牧場」、お食事処・いろりばた、宿泊施設・おおるりの家などがある。 園内を流れる北浅川では魚釣りも。陣馬山や高尾山に続く遊歩道や、周辺には雨紅の墓、夕焼の碑などもある。
ガマズミの赤い実  訪ねたのが紅葉前の曇り空の平日だったこともあり、園内の人出は少なかったが、その分、 立ち止まってゆっくりと眺望を楽しんだり、風景の撮影に没頭したりすることができた。 入場料が必要だが、随所にトイレがあり、屋外で体が冷えたら屋内展示を見学するなど、安心して遊ぶことができる。
展示されている懐かしいボンネットバス  11月7日10〜15時には、夕やけ小やけふれあいの里まつりを開催。ウルトラセブンが来場、握手会もある。 紅葉を愛でるなら13日ごろからが見頃。ミツバツツジやイチョウ、モミジ、ドウダンツツジなどが色付く。 29日から12月25日までは、クリスマスイルミネーションが点灯。

■ご案内
開園/ 9〜16時 年中無休
入場料/大人200円、4歳〜中学生100円
アクセス/ 高尾駅北口から陣馬高原下行きバス、夕焼小焼下車。無料駐車場あり
問合わせ/ふれあいの里管理事務所 TEL:042-652-3072

(2010年11月掲載)  地図


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